まことに日に新たに―教育方針は“日々成長”日新館 教科書
3藩校・日新館、採用した教科書は、四書五経
十歳を迎えると会津藩士の子弟は日新館に通うわけだが、そこで学ぶ学問の基本は、朱子学だった。
素読の授業は朝の八時から始まる。
教科書は、「四書(「論語」、「大学」、「中庸」、「孟子」)」と「五経(「易経」、「書経」、「詩経」、「礼記」、「春秋」)」に、「孝経」と「小学」を加えた、中国の古典十一冊。
それに、会津藩で編纂させた「日新館童子訓」も、教材として採用された。
十歳で入学した子弟らは、「素読所(小学)」で、これらの教科書を学んでいく。
そうして、卒業した五百石以上の長男と、それ以外でも成績・人物ともに優れた者は、次の課程である「講釈所(大学)」への進級を許される。