盛春の大内宿(2)
photo by aizu

盛春の大内宿(2)
茅葺きは陽に照らされて、きらきらと、
新緑萌えて、大内宿は、春盛り。
青々としたもみじの間から集落を眺むれば、
その中から、初夏の匂いも、さわり、さわり。
会津若松市街から南へ南へ、下り来て、
南会津郡下郷町へと至ると、
そこは、“じかん”をまたいだ、異郷の地。
茅葺きの屋根が、ずらと建ち並ぶ、
かつての宿場、大内宿―。
ここを歩いていると、
平成の世に居ることを、
気持ちよく、忘れさせてくれる。
つくづく、
会津のふところは、深い。