中野竹子殉節之地
photo by aizu

中野竹子殉節之地
aizuさんより、写真のお便りを頂きました。
戊辰戦争の際に、凛然と散っていった、
会津女人だけの部隊「娘子軍(じょうしぐん)」。
その中で、勇猛果敢、薙刀(なぎなた)をふるって、
新政府軍に挑みかかった、ひとりの女性がいた。
― 中野竹子。
武士(もののふ)の猛(たけき)心にくらぶれば
数には入らぬ我が身ながらも
会津に攻め入る者らには、決して背は向けまいぞ、
という裂帛(れっぱく)の気迫が漲る、辞世の句。
この辞世の句を遺した中野竹子は、
山本八重の一歳年下だった。
こういった若い命も、男女を問わず失われ―、
この哀しき先の戦を、今の世を生きる我々は、
忘れることなく、そして同時に、囚われすぎることなく。
ただただ、先人を悼み、尊び、感謝して―。
そうして、碑には雄渾の文字が、刻まれる。