柱に遺る、戊辰の記憶11. 旧滝沢本陣(国指定史跡・重要文化財)
参勤交代や領内巡視の際の、歴代藩主の休憩所となった、
「旧滝沢本陣 横山家住宅」。
茅葺(かやぶき)屋根の書院造り―、往事を留めるこの建物は、
東北地方最古の民家として、国の重要文化財に指定されている。
遠州流の庭園も実に見事で、この美景を愛でながら、
歴代藩主は、道中に憩いを得たのだろう。
しかし、幕末、戊辰の戦の際には、大本営となっており、
時の藩主・松平容保(かたもり)公は、
この本陣より悲壮な覚悟で、白虎隊士に出撃命令を下している。
八重の弟のような存在であった伊東悌次郎(いとうていじろう)は、
一体、どんな思いで、その命を聞いただろうか。
この御本陣の柱や壁には、
今でも生々しく、銃痕や刀傷が遺っている。
- ■所在地 :
- 福島県会津若松市一箕町滝沢122
- ■連絡先 :
- 0242-22-8525
- ■公共交通 :
- ハイカラさん・あかべぇ、飯盛山下下車 → 徒歩5分
- ■自動車 :
- 磐越自動車道・会津若松ICより15分
- ■料金 :
- 大人300円、高校生250円、中学生150円、子ども100円