きっと会津も苦しかろ
会津の地での縁むすび
あの震災が起こった二〇一一年は、人生の中で、最も泣いた一年だった。
家族を、友人を、たいせつな人たちを守るために、男泣きに泣いた、一年だった。
自分の夢を傾けた呉服・和雑貨店、「きもの伝承 きずな」も、震災がもたらした副次的な影響によって、深刻な被害を受けた。
この会津の地より、「きもの」を通して、会津の元気を、日本の誇りを、伝えていく。
家長として、家族を養っていかなければならない、その焦りと不安の中でも、しかし、心のどこかで、思うこと。
きっと、会津も、苦しかろう、そして、日本も、つらかろう、なにより、みなの心が、痛かろう。
そうして、二〇一二年、同じ想いを抱く者同士、三澤さんと『会津物語』は、出逢った。
三澤さんは、今では、コーディネーターとして、『会津物語』と現地のご縁を、豊かに結んでくれている。