会津若松にある「末廣酒造」、 その立派な杉玉を眺める。 酒林(さけばやし)とも呼ばれるこの杉玉、 軒先に、緑の真新しいものを吊るすことで、 新酒が醸(かも)されたことの“しるし”として―。 造り酒屋の「象徴」を、 威風堂々、正面に掲げ、 神に感謝し、人に感謝し。 創業以来、百五十年を超えて、 酒造りの情熱を継承し続ける、 「末廣酒造」の酒林は、 今日も鷹揚として、風を身に受けている。