鶴ヶ城正面の追手町にて、静かに建つ、 「会津藩家老 西郷頼母邸跡」の碑。 戊辰戦争時、新政府軍が、会津藩城下町に進軍した際、 屋敷に残っていた頼母の家族ら二十一人は、 虜囚の辱めは受けまいぞと、壮絶な自刃を遂げた。 辞世の句を歌いきり、怖じることなく、 散って行った、頼母の妻や幼い娘たち。 その散り様は、会津女人の気高さを、 雄弁に、今に伝えている―。